Windows10で怪しいアプリを安全に試す方法!Windows Sandboxの使い方

Windows Sandboxの使い方

Windows10で怪しいアプリを安全に試す方法

フリーソフトなどの未知のアプリをインストールして、Windows10の環境がおかしくなることはよくあります。

また様々なアプリを試しては削除するということを繰り返していると、レジストリが汚くなってきたり、不要なファイルが残っていたりします。

そんな悩みを解決できるのが、Windows Sandboxです。

Windows Sandboxで出来ること

Windows Sandboxを使うとお手軽に仮想環境を準備できます。

元となる環境(いつも使っている環境)をホスト、新しく作る仮想環境をゲストと言います。

ゲストにアプリをインストールしても、ホストには影響を与えません。

もしアプリが不正な動作をしたりウイルスが仕込まれていたとしても、ホストには影響しないので安全に試すことが出来ます。

そしてゲストを終了すると、ゲスト内で行った処理は全て破棄されます。

Windows Sandboxの使い方

Windows Sandboxを使うには条件があります。

Windows Sandboxは「Windows 10 May 2019 Update」で追加されたので、これ以前の環境の場合はWindows Updateが必要です。

またWindows10 Pro以上のライセンスでないと使用できません。

Windows Sandboxを使うための準備

Windows Sandboxを使うには少し準備が必要です。その手順を紹介します。

STEP.1
ファイル名を指定して実行
ファイル名を指定して実行
「スタート」をクリックし、「Windows システムツール」から「ファイル名を指定して実行」を選びます。
「Win」+「R」キーのショートカットでもOK。

STEP.2
Windowsの機能を開く
Windowsの機能を開く
「optionalfeatures.exe」を実行すると、「Windowsの機能」が開きます。
STEP.3
Sandboxを有効化
Sandboxを有効化
Windows サンドボックスをチェックして有効化します。
再起動のメッセージが出たら、再起動します。
STEP.4
Sandboxを実行
Sandboxを実行
「スタート」をクリックし、「Windows システムツール」から「Windows Sandbox」を選びます。
STEP.5
Sandboxが起動
Sandboxが起動
Windows Sandboxが起動します。これで準備完了です。

Windows Sandboxを使ってみる

Windows Sandboxを起動してみると分かるのですが、ほとんど何も入っていません。

色々設定しても、Windows Sandboxを終了すると全て破棄されます。

主な使用方法は、初めて使うアプリの動作テストです。

それから、今使っているアプリ(ソフト)をバージョンアップするときの動作確認にも利用できそうです。

仕事で使っているアプリをバージョンアップしたら、今までと操作が変わっていて作業効率が落ちるということはよくありますよね。

忙しいときに作業効率が落ちると大変なので、まずはサンドボックスでテストしてみると良いでしょう。

そして駄目だったら破棄してしまい、いずれ暇になったときにゆっくりバージョンアップするの幸せになれます。¯\_(ツ)_/¯

Edgeがインストールされているので、クッキーなどを残さずにブラウジングするといった利用も可能です。

再起動できない

実はWindows Sandboxは再起動ができません。

そのためインストール時に再起動が必要なアプリは正常にインストールすることができません。

それから色々いじっているとライセンスが認証されていないといったメッセージがちょいちょい出ます。

これはライセンスの関係上仕方ないかもしれませんね。

本当に簡単なテストくらいしか使い道が思い浮かびません。

何か便利な利用方法があるのかな。

設定をカスタマイズしたWindow Sandboxの起動

自分でアプリを開発してサンドボックスでテストするようなときは、Windows Sandboxを起動する度に同じ設定をすることも多々あります。
起動する度に同じ設定をするのは面倒です。

そんなときは設定を保存したくなりますが、保存は出来ないんですよね。(そのうち出来るように改善されるかもしれませんが。)

でも設定ファイルを用意することで、設定をカスタマイズしたWindows Sandboxを起動することが可能です。

といっても設定できる項目はあまり多くないので、自由自在にカスタマイズ出来るわけではありません。

カスタマイズの概要

設定ファイルはXMLで記述し、拡張子(.wsb)で保存します。設定ファイルをダブルクリックすると、カスタマイズされたSandoboxが起動します。

カスタマイズ出来るのは以下の項目です。

vGPU (virtualized GPU)
仮想化されたGPUのON/OFF。vGPUがOFFの場合、WARP(ソフトウェアラスタライザー)を使用します。
Networking
サンドボックスへのネットワークアクセスをON/OFF。
Shared folders
ホストの共有フォルダーの読み・書き(パーミッション)。
Startup script
サンドボックスのスタートアップスクリプト。

設定ファイルのサンプル

サンプル
<Configuration>
<VGpu>Disable</VGpu>
<Networking>Disable</Networking>
<MappedFolders>
   <MappedFolder>
     <HostFolder>C:\Users\Public\Downloads</HostFolder>
     <ReadOnly>true</ReadOnly>
   </MappedFolder>
</MappedFolders>
<LogonCommand>
   <Command>explorer.exe C:\users\aaa\Desktop\Downloads</Command>
</LogonCommand>
</Configuration>

カスタマイズできる項目についてはこちらが参考になります。サンプルはこちらから引用しています。
参考 Windows Sandbox - Config FilesMicrosoft Tech Community