目次
WordPressのリビジョンって何?
WordPressの記事(投稿)や固定ページを編集していると「リビジョン」という単語があることに気付きますよね。
このリビジョンとは何なのでしょうか?
リビジョンというのはバージョンと同じような意味です。
WordPressの記事や固定ページのリビジョンも同じ意味で、記事を更新したり下書きを保存したりするとその時の記事内容が保存されます。
リビジョンを保存しておくことで変更前の状態に戻したり、どこが変更されたのか確認することができます。バックアップみたいなものですね。
リビジョンが増えるとWordPressが遅く(重く)なる?
記事を更新したり下書きを保存する度にリビジョンが保存されるので、自分では意図していなくてもどんどんリビジョンが溜まっていきます。
WordPressは記事をIDで管理していますが、2記事目を書いた時点でIDが100を超えていることもあります。
これはWordPressがリビジョンも1記事として保存しているためで、実際は1記事しかないのにリビジョンとして数十~100記事分のデータが保存されているのです。
私は下書き状態の記事をこまめに保存するので、あっというまにリビジョンが増えていきます。あまりリビジョンが増えすぎるとデータベースが肥大化してしまいパフォーマンスの低下につながります。
以前と比べてWordPressが遅くなったと感じるときは、リビジョンが原因かもしれません。
またデータベースのバックアップを取ったときに、SQLファイルが数十倍のサイズになってしまうこともあります。記事数が数十倍になっているようなものなので当然ですね。
そのため不要なリビジョンは削除し、データベースを最適化しておくのがおすすめです。
関連記事
WordPressのデータベースをバックアップする方法についてはこちらを参照してください。
WordPressのバックアップと復元の方法【初心者でも簡単なプラグインは?】
WordPressのリビジョンを削除する方法
WordPressの記事や固定ページのリビジョンを削除するには以下のような方法があります。
- プラグイン
- phpMyAdmin
「プラグイン」は文字通りWordPressのプラグインを使ってリビジョンを削除する方法です。
「phpMyAdmin」というのはデータベース管理ツールです。phpMyAdminでデータベースを直接操作し、リビジョンを削除します。
おすすめはプラグインを使って削除する方法です。phpMyAdminを使うにはデータベースに関する知識が多少必要になります。
それぞれの方法について説明していきます。
WordPressのプラグインでリビジョンを削除する
プラグインを使うと簡単にリビジョンを削除することができます。
リビジョンを削除するときだけプラグインを有効化し、削除し終わったら無効化しておけばプラグインによりWordPressが遅くなることもありません。
リビジョンを削除するおすすめのプランプランは?
WordPressのリビジョンを削除できるプラグインはいくつかありますが、おすすめは「WP-Optimize」です。
リビジョンを削除する機能の他にデータベーステーブルの最適化など様々な機能があります。
リビジョンの削除と合わせてテータベースの最適化をすることでWordPressの動作が速くなります。
共用のレンタルサーバーを使用している場合は、他の人とサーバーを共有しているためそれ以外の影響が大きく、体感的な速度はそれほど変わらないかもしれません。
プラグイン「WP-Optimize」の使い方
WP-Optimizeをインストールしていない場合は、インストールするところから始めます。
WordPressの管理画面で「プラグイン」>「新規追加」と進み、「WP-Optimize」を検索します。
プラグインが見つかったら「今すぐインストール」というボタンを押してインストールします。
インストールが成功したら「有効化」します。
有効化するとプラグインの画面に遷移するので、WP-Optimizeの「最適化」というリンクをクリックします。
WP-Optimizeの設定画面に遷移するので、「最適化」のタブを選択します。
「すべての投稿リビジョンをクリーン」の右の方にある「最適化を実行する」というボタンを押すとリビジョンが削除されます。
またその1つ上の「データベーステーブルの最適化」の右の方にある「最適化を実行する」というボタンを押すとデータベースのテーブルが最適化されます。
リビジョンを削除したりデータベースのテーブルを最適化をすると元の状態には戻せないので、念の為にバックアップを取っから削除や最適化をするのが良いです。
phpMyAdminでWordPressのリビジョンを削除する
「phpMyAdmin」というのはMySQLの管理ツールです。
phpMyAdminからWordPressのデータベースへログインし、データベース内にあるリビジョンのデータ(レコード)を削除します。
phpMyAdminにログインすると上のような画面になります。
左の方にWordPressのデータベース名があるので、「+」ボタンを押してデータベース内のテーブルを表示します。
データベースに含まれるテーブルの一覧が表示されるので、その中から「wp_posts
」を選択します。
WordPressをインストールしたときの設定により接頭辞が異なる場合があります。そのときは「○○_posts」というテーブルを選択してください。
wp_posts
の内容が表示されるので右の方へスクロールしていくと「post_type
」というカラムがあります。
post_type
を見ていくと「revision
」となっているフィールドがあり、それがリビジョンのレコードです。
post_type
がrevision
となっているレコードを削除することで、WordPressのリビジョンも削除できます。
レコードを削除するためにSQLコマンドを入力するので、「SQL」タブをクリックします。
post_type
がrevision
となっているレコードを削除するためのSQL文は以下のようになります。
DELETE FROM wp_posts WHERE post_type = 'revision';
このSQL分を入力し、右下にある「実行」ボタンを押すとリビジョンが削除されます。
リビジョンを制限する
リビジョンを削除しても記事を更新したり下書きを保存したりすると再びリビジョンが溜まっていきます。
そこで保存されるリビジョンの数を制限するか、リビジョンの自動保存を無効にすると良いでしょう。
まずはリビジョンの数を制限する方法から紹介します。
リビジョンの数を制限する方法
リビジョンの数を制限するにはWordPressをインストールしたフォルダにあるwp-config.php
を編集します。
保存されるリビジョンの数を3にする場合はwp-config.php
に
define('WP_POST_REVISIONS', 3);
と記述します。記述する場所は
require_once(ABSPATH . 'wp-settings.php');
という部分よりも上でなければなりません。まとめると以下のようになります。
//リビジョン数を制限
define('WP_POST_REVISIONS', 3);
︙
require_once(ABSPATH . 'wp-settings.php');
リビジョンを無効にする(停止する)
リビジョンの保存自体を無効にする(停止する)こともできます。
無効にするには、先程のWP_POST_REVISIONS
という定数をfalse
と定義するだけです。
//リビジョンの保存を無効にする
define('WP_POST_REVISIONS', false);
︙
require_once(ABSPATH . 'wp-settings.php');
リビジョンから記事や固定ページを復元する(元に戻す)
復元したい投稿や固定ページの編集画面を開きます。
「リビジョン」のボックスが表示されていないときは、表示オプションの「リビジョン」にチェックを入れます。
「リビジョン」のボックスに保存されているリビジョンが一覧表示されます。
確認したいリビジョンのリンクをクリックするとリビジョンの比較画面に遷移します。
選択中のリビジョンと1つ前のリビジョンが表示されます。
変更箇所が緑や赤に色分けされているので、どこが変更されているかすぐに分かります。
確認してこのリビジョンに戻したいときは右上にある「このリビジョンを復元」というボタンを押すと復元されます。
参考 リビジョンWordPress.org 日本語