女性の抜け毛を防ぎ薄毛を解消するには
女性の薄毛は男性の薄毛と違い適切なケアをすれば解消しやすいと言われています。
薄毛が進行してしまう前に早めの対策をすることが大切です。
女性の薄毛を解消するためには、まずはどんな原因で抜け毛が増えたり薄毛が進行するのかを知っておきましょう。
そして自分の薄毛の原因が分かったら、それらの原因に対して適切な方法でケアすることで薄毛を解消できます。
女性の薄毛の原因
女性ホルモンのバランスの乱れ
女性の薄毛の主な原因の1つは、女性ホルモンのバランスが乱れです。
薄毛には卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンが関係しています。
エストロゲンは女性らしい体を作るホルモンで、髪やツヤのある肌を保つ働きがあります。エストロゲンの分泌が増えると髪や肌に潤いやツヤがますので美人ホルモンとも言われています。
プロゲステロンは子宮内膜を厚くし、妊娠に適した状態にする働きがあります。
エストロゲンとプロゲステロンは月経周期に合わせて増えたり減ったりを繰り返しますが、何らかの原因でバランスが崩れ、エストロゲンが減少すると薄毛の原因となるのです。
ストレス
ストレスが増えると、血行が悪くなり頭皮の毛根に十分な栄養が届かず、髪が育ちにくくなり抜け毛の原因となります。
また、ストレスにより女性ホルモンのバランスが乱れることもあります。
頭皮の傷み
ヘアカラーやパーマ、間違ったシャンプー、ヘアスタイル、紫外線の影響など様々な要因で頭皮が傷んでしまうことがあります。
頭皮が傷むと健康な髪が育ちにくくなるので、抜け毛や薄毛へと繋がります。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れというのは、偏った食生活、無理なダイエット、睡眠不足、過度の飲酒、喫煙など様々あります。
食生活が乱れると髪を育てるための栄養が不足し、コシのない弱い髪になり全体的なボリュームが減ってしまいます。また肉や糖質の摂りすぎると血行が悪くなり、毛根に十分な栄養が届かなくなります。
過度に飲酒をすると、カンゾウでアルコールを分解するためにアミノ酸が大量に消費されます。アミノ酸は髪のタンパク質を作る元になるので、これが足りないと薄毛の原因となります。
加齢や更年期障害
女性ホルモンのエストロゲンは、年齢とともに減少していきます。特に40代頃から急激に減り始め、更年期の頃には半分以下にまでなってしまいます。
加齢により女性ホルモンのエストロゲンが減るのは仕方のないことです。加齢以外の原因でエストロゲンが減少しないように気をつけることが薄毛を予防するためのポイントです。
遺伝
最近では女性の男性型脱毛症というのが知られるようになってきました。これを女性の男性型脱毛症(AGA)ということでFAGA(女性男性型脱毛症)と言います。
男性型脱毛症というのは男性の主な薄毛のことで、男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」の影響によります。このDHTがレセプター(受容体)と結合するとヘアサイクルが乱れ、髪が成長しきる前に抜け落ちてしまいます。
遺伝的にレセプターの感受性が高い人がいます。感受性が高いとDHTの影響を受けやすく、薄毛が進行しやすいのです。
男性ホルモンというのは男性だけがもつものではなく、少ないですが女性の体の中にもあります。
女性の場合も、遺伝的に感受性が高いと薄毛が進行しやすいと考えられています。
女性の薄毛を解消する方法
女性の薄毛を解消する方法として以下のようなものがあります。
- 頭皮ケア
- 育毛シャンプー
- 育毛剤
- 発毛剤
- クリニックの薄毛治療
それぞれについて詳しく紹介します。
頭皮ケアをする
頭皮が傷んでいると抜け毛の原因となります。
また頭皮が硬くなっていると血行が悪くなり、毛根に十分な栄養が届かずに髪が育ちにくくなります。
頭皮のケアとしは、頭皮が傷む原因を取り除くことが第一です。
ヘアカラーやパーマで傷んでいるなら、それらをやめたり、次回のヘアカラーやパーマまで間隔を開けるなどして傷みを減らします。
他には洗浄力の強すぎるシャンプーを使うのも良くないです。洗浄力が強すぎると頭皮に必要な皮脂までも奪ってしまい、皮膚を傷めるからです。
このようなときには適度な洗浄力のシャンプーに切り替えましょう。
例えば、アミノ酸シャンプーや育毛シャンプーなど。
紫外線により頭皮が傷むこともあります。紫外線の強い季節には、帽子や日傘でガードします。
頭皮が固くなっている場合には頭皮のマッサージをします。
- 手のひらを頭に当て、円を描くようにして頭全体をもみほぐします。
- 指の腹を頭皮にあて、円を描くようにして頭全体をもみほぐします。
育毛シャンプーでケアする
育毛シャンプーは頭皮の状態や環境を改善し、髪が育ちやすい状態へと導くために使います。
よくある間違いとしては、育毛シャンプーに育毛成分が含まれているから髪が生えてくるというものです。
実は、ほとんどの育毛シャンプーには育毛成分や発毛成分は入っていません。
育毛シャンプーというのは、頭皮に優しい洗浄成分で作られていて、頭皮を傷めないようにしながら汚れを落としたり、頭皮に潤いを与えるために使います。
そうすることで髪が育ちやすい頭皮環境へと導きます。
また、その後で使う育毛剤や発毛剤の効果が得られやすくなります。
洗浄力が強すぎるシャンプーなどを使って頭皮が傷み抜け毛が増えている場合は、育毛シャンプーだけで頭皮環境が良くなり薄毛が改善するケースもあります。
育毛剤を使う
髪を育てるのに良い育毛成分が入っているのが育毛剤です。
どんな成分が入っているかというと、毛根に栄養を届けたり、頭皮を健康にしたり、抜け毛を減らすような成分です。
女性の薄毛には女性専用に作られた育毛剤を使うのが良いです。
なぜかというと、男性と女性では抜け毛や薄毛の原因が違うからです。男性の場合は、AGA(男性型脱毛症)という薄毛が多く、遺伝などが関係しています。
それに対し女性の薄毛は、女性ホルモンのバランスの乱れ、ストレス、加齢、更年期などが主な原因です。
このように男性と女性で抜け毛や薄毛の原因が違うので、女性の薄毛専用に作られた育毛剤を使った方が効果が出やすいのです。
男性用の育毛剤は女性ホルモンのバランスの乱れなどを考慮して作られていませんが、女性用の育毛剤は女性ホルモンを整えるものも多いです。
女性用育毛剤を選ぶときは、効果の認められている医薬部外品を選ぶのが良いでしょう。
発毛剤を使う
発毛剤とは、発毛効果(新しい髪を生やす効果)の認められている医薬品のことです。
ちなみに育毛剤は医薬品ではありません。
日本で発毛効果が認められている医薬品はミノキシジルのみです。
ミノキシジルが入ったもので、現在日本で女性用として売られているのはリアップジェンヌです。
それ以外のものはミノキシジルが入っていないので、発毛剤ではなく育毛剤です。
育毛剤のことを発毛剤と言って紹介しているサイトを見かけますが間違いです。
ミノキシジルは医薬品なので副作用もあります。
ミノキシジルは口から飲むタイプのものもあるのですが、若い女性(特に妊娠中の方)は飲まない方が良いと警告している医師もいます。
ミノキシジルは元々は血圧のための薬で、それを飲んでいた人に発毛効果が見られたので発毛剤として利用されるようになりました。
ですからミノキシジルを使いたい場合は、薄毛治療クリニックで医師と相談して使用しましょう。
クリニックの薄毛治療
薄毛はAGAクリニックの治療で治るというテレビCMにより、男性の薄毛に関する薄毛治療は知られるようになっています。
まだ知名度は低いですが、女性の薄毛も薄毛治療専門クリニックで治るようになってきています。
女性の薄毛の原因は様々あり、複数の原因が関係していることも多々あります。
自分の薄毛の原因が何なのか調べるのは難しいですよね。
薄毛治療専門クリニックでは、まず最初に血液検査などを行い、どんな原因で薄毛が進行しているのかを調べます。
そして原因が分かったら、それに対して適切な治療を行っていきます。
そうすることによって高い確率で薄毛の改善が見られます。
薄毛治療を受けるなら薄毛治療を専門としているクリニックが良いです。
一般病院でも受けられますが、育毛剤や発毛剤を処方される程度で専門の治療を行っていないからです。
薄毛治療を専門としているクリニックなら、症例が多く実績もあるので、効果が期待できます。
毎日の生活で薄毛にならないように気をつけること
育毛剤を使ったり、クリニックで治療を受けるのに合わせて、毎日の生活も見直すことで髪のケアをしましょう。
全て取り入れるのは難しいですが、何かできそうなものがあったら取り入れると良いでしょう。
バランスの取れた食事
食生活が乱れたり無理なダイエットをすると栄養が不足し薄毛の原因になることがあるので、バランスの良い食事を心がけましょう。
髪の元になるのはタンパク質です。
それからビタミンやミネラルも健康な髪のために大切です。
これらの栄養がしっかりと摂れる食事が良いです。
育毛のためのサプリメントもあるので、食事が偏りがちな方は利用すると良いでしょう。
質の良い睡眠
睡眠が不足すると抜け毛の原因となります。
睡眠時間の長さは6~7時間はとりたいところです。
そして睡眠のタイミングも重要です。夜の22時~翌2時の間は成長ホルモンが分泌されるゴールデンタイムです。
この時間帯に寝ていると成長ホルモンが分泌されて、髪の成長も促されます。
なるべくこの時間帯には寝ているのがおすすめです。
ストレスを減らす
現代社会ではストレスを感じやすく、ストレスを減らせと言われてもどうしようもないというのが実際のところです。
私がよくやるのは、ストレスを感じているなと思ったら、自分を俯瞰して見ています。
例えば、椅子に座ってデスクワークをしているときにストレスを感じたら、デスクワークしている自分をもうひとりの自分が上から見下ろしているという感じです。そうすると客観的に自分を見ることができ、少し落ち着いてきて楽になります。
喫煙を減らす
喫煙すると血管が収縮し血行が悪くなります。
すると毛根への栄養が届きにくくなるので、抜け毛や薄毛の原因となります。
対策としては、禁煙することです。
しかし禁煙するのが難しいとい場合は、1日に吸う本数を減らしたり、煙草以外で生活改善できるものに取り組むようにしましょう。
飲酒を減らす
アルコールの摂取によりビタミンやミネラルが消費されたり、吸収が阻害されます。
ビタミンやミネラルは髪の成長に大切な栄養素なので、十分に供給されないと薄毛の原因となります。
お酒を飲むときは、飲みすぎないように注意したり、翌日の食事でビタミンやミネラルを積極的にとるなどすると良いでしょう。